水月観音菩薩半跏像

水月観音菩薩半跏像

 

神奈川県指定文化財

鎌倉時代・13世紀

像高34.0cm

木造、金泥塗・彩色、玉眼

 

岩にもたれてくつろいだ姿勢をとる観音像。

同様の姿は水墨画に多く、水月観音、楊柳(ようりゅう)観音、白衣(びゃくえ)観音などの名前がある。この像は水面に映った月を見る姿と言われる。こうしたくつろいだ姿の観音像は、中国の宋から元時代に大流行した。観音は補陀洛山(ふだらくせん)というところに住むと言われるが、中国では山と言えば仙人のいる場所である。観音と仙人が重ね合わされた結果、仙人特有のポーズを観音がとることになったと考えられる。 中国で大流行したのに、日本では鎌倉周辺にしか見られない。おそらく保守的な京都では菩薩にふさわしくないとして受け容れられなかったのだろう。これに対して、鎌倉は中国風をより積極的に受容したことがわかる。 かつては室町時代あるいは南北朝時代の作とされていたが、頭髪や衣の写実的な表現がみごとで、鎌倉時代も13世紀の作と見られる。東慶寺開山、北条時宗夫人の覚山尼にかかわる遺品である可能性もある。銅製の冠、胸飾などは後世補われたもの。

 

 


※水月観音は水月堂に安置されており、拝観には事前予約が必要です(特別拝観料300円)。
※水月堂内での撮影は禁止です。

詳しくはこちらをご覧ください → 水月観音様 特別拝観について